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「官能短歌・性愛短歌・エロ短歌」といわれる色事を主題に啾(な)き疼(うず)く濡れ場を詠んだ愛の和歌とその官能短歌による歌物語
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「よし、僕も気持ちよくなってきた! じゃ僕が上から・・・」と英二は身を起こして、網代本手になる。
「君のよがる顔を見ながらだと、余計気持ちよく抽挿に専念できるよ。 キスもしながら…顔みながら…これでどう、づんづん撞くよ! 腰振るよ グイグイ撞くよ! ねえ、この角度はどう いい?」

・・・奥深く撞かれて蜜の洩れいでて「グチュリグチュリ」の淫靡なる音・・・

「ああっ、いい、もっと、して、えーちゃん! いい。ああっ…」

・・・見つめつつ「逝くわ、逝って」とせがみては太きが更に漲るを待つ・・・

あ、やんっ…、ああっ、もう、もっと、きてえっ、あぁ…いい。イク顔を見つめられるともう耐えられない・・えーちゃん!

さらに英二の腰の動きが激しくなり、グングンと速く突き上げる。魔羅がいよいよ固く張り、それが郁代にも感じられ、郁代の襞が絡み付く。
「ドンドン突いてるよ! 気持ちいい?」
「もっと上に引き上げて・・・もっと深く・・」
「締まってきたよ 脚閉じて! 魔羅の硬いふくらみ感じてよ・・郁代、愛してるよ! 大好きだよ!」

・・・消えそうな意識の中で君求め ただ繰り返し名を呼んでみる・・・

郁代は言われたように大きく開いていた足をぎゅつ閉じる。そうすると、英二の魔羅が漲り、怒張しきっているのがはっきり感じられる。
その魔羅をギュッと締め付けるように膣が収縮し、襞が亀頭に幹に絡み付く。
体の奥の快感がグイグイ高まり頂点に向かう。
ほんのり赤みのさしていた二人の顔や体がさらに紅潮していく。
「アゥッ!もう・・・もうダメ・・・ア~ンいい! イッちゃうー えーちゃん!」
…あ…あ…おまんこ…いい! …おまんこ…痙攣する…私…もうだめ・・・

・・・もうだめと果て行く先に溺れゆく甘き快楽にひきつれる吾・・・

「一緒にイってーー えーちゃん、いっちゃって!」
郁代はよがる自分の声が高まるのを遠くに聞く。
「イっちゃうー! あぁぁぁ あぁぁぁぁー イっちゃうよー!」
英二はピストンを力強くぐんぐん早める。
「郁代! 愛してるよ! もう、イクぞ…っ! 中に出すぞー イクぞー・・一緒にイクぞー」
「あーん。いい!・・・いいわ、中に一杯・・・アン! ハアッ! 一杯中に出して~ 」

・・・放たれし熱き思いを中に受け感極まれる恍惚の声・・・

あーーーっ!! 熱っ…熱い…っ! イクッ、イクッ! イクッ! えーちゃんのを注ぎ込まれてあぁぁぁイッちゃうぅぅぅ…っ!!
英二の魔羅がさらに硬く怒張して、英二の精液を溢れさす亀頭がダイレクトに郁代の子宮口を打つ。
すると、郁代の体が魚のように跳ね、ビクビクと痙攣する。
「ゥゥゥーーーーーッ!! 」
痙攣する膣の中で英二の魔羅がどっくんどっくんと何度も跳ねる。

・・・注がれた愛の印が溶けていく 体の中から貴方とひとつに・・・

あぁぁぁぁ ひとつになってる、えーちゃんとひとつになれてる!
郁代はその境地に身も心も酔いしれていた。

二人はそのまま身を重ねて抱き合い、荒い息のまま挿入した姿を曝して横たわっていた。
互いの頬に当たる息が激しく熱い。
ふたりは息を整えるように頬を合わせて、
「いっぱい出たね・・えーちゃん大好き。気持ちよかった? 」
「すごくよかったよ・・このまま一眠りする?」
「繋がったままで?」
「萎んできたらできないかな。」
「えーちゃんの胸に頭つけて眠りたい。」
と、甘えた声で語り合い、
裸身のままの脱ぎ捨ててあった浴衣を引いて上にかけている二人だった。

英二の手が郁代の腰から背を優しく撫でている。
「気持ちいい。」
「キスしていい。」
「優しくね。」
「愛してるよ、郁代。」
「えーちゃん大好き!」
舌をもつれ合いさせながら熱いキスが繰り返される。
「でも、郁代はものすごく淫らに乱れたね。ステキだった!」
「あ~ん、いや。言わないで。えーちゃんが悪いんだからね。・・もう私どうかしちゃったみたい。えーちゃんのせいだよ。・・とても恥ずかしい! ・・変だって思わないでね、えーちゃんのせいなんだから・・ほんとにこんな淫らな私にしたのえーちゃんだよ・・・」
郁代は英二の胸に埋めていた顔を上げ、潤んで恨むような目で英二を見つめ、英二の胸をきゅっとつねる。
「・・痛いよ。僕だってこんなに興奮したのは初めてだよ。なんたって郁代がステキなんだよ。」
いくらかの疲れをともなう満たされた思いにふたりは体を結んだまま睦言を繰り返し、

・・・愛されて満たされて眠る君の横 横顔にそっと口づけをする・・・

また、互いの体を優しく撫でさする。
睦言を繰り返しながら、ゆったりと満ち足りた時を二人は過ごしながら、やがて再び気持ちと体が昂ぶりが蘇えってくるを待っていた。
郁代は体の奥にくわえ込んでいる英二の魔羅が萎れることなく、やがて更に膨らみを増していくのを感ずる。
すると自分の意志とは関係なく、魔羅の膨らみに呼応して、それを感じて膣内が蠢き、魔羅を包み込もうとする襞の動きを感覚して驚きもする。
英二はその動きに「すごいね! わかる?」 と郁代に囁きかける。
「うん、うずいて求めて動いてる! そして気持ちいい! えーちゃんは?」
「どんどん、気持ちよくなってきたよ! 腰動かしていい? グイグイ突いて欲しいのかな?」
「えっもう頑張ってだいじょうぶ? まぁ、元氣! あん、あっ 突いたら、あぁまたよくなってきちゃうよー 」

・・・・

二人の庵での最初の夜はこうして第二ラウンドを迎え・・・更けていったのだった。

            (完)



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しばらくは息を整えるように横たわっていたが、英二は郁代のまだヌルヌルしたままの真処にそっと手をやってみる。果てたばかりの秘部は激しく掻き回された部分が白くなっていた。
英二に触れられると、再び快感が中心部から湧き上がり、郁代の息が荒くなる。
「郁代の凄いよ、お汁が一杯出て、白くなってる、ここ気持ちいい?」
「アッ、ウッ、ハア~ン! そこダメぇー。もう・・ダメ、あっいや、そこ気持ちいい、アゥ~ン。」
郁代も悶えながら英二の魔羅に手をやってみる。
「えーちゃんの・・・また凄く固いよ!」と郁代はそれを握り擦りあげ、カリの周りを指で愛おしげに絡み撫ぜる。
「あぁん~、この固いので突かれたい。・・」
郁代は英二の魔羅の感触を楽しむように愛しげに撫で上げる。

それを二人で眺めながら、英二は郁代の穴の中に指を二本入れると、グリグリと掻き回す。
「あ゛ぁぁぁぁぁぁ~ん、ハァ~ン!・・・ダメッ・・あんまりいじってると又イッちゃう、・・・ねぇ、お願いだから入れて! ・・本当に欲しくなってるの。えーちゃんのイジワル。お・・お願いだから、オチンチン入れて・・・」
せがむ郁代をさらにじらすように英二は、自分の腰を持ち上げ、郁代の前に怒張した魔羅を突き出す。
「・・これで、もっと気持ちよくなりたい? 一つになりたい?」
「・・なりたい・・はやく入れて・・」
郁代は悶える仕草で魔羅を見つめ、それに語りかけるように言う。
「じゃ、浴衣もとって、素っ裸でしようよ。・・・・ほら僕はもう何もつけてない!」
英二は立ち上がると浴衣を脱ぎ捨て、いきり立つ魔羅を郁代の眼前に露わにして郁代を見下ろす。
「さあ、郁代もみんな脱いで・・・ほらみんな取ってあげる。」と寝たままの郁代の体を回転させて帯を解き、腰回りに捩れていた浴衣を取り払う。
郁代は恥ずかしいとは思うものの、英二に見られ抱かれる期待に胸がきゅんとなる。
立ち上がったまま郁代の裸体を見守る英二に、
「あ~ん そんなに見つめないで! やっぱり恥ずかしい。」と郁代は前を隠すように手を合わせ身をよじった。
 
・・・満開の花の蜜吸う舌先に 耐え切れずもらす甘きためいき・・・
 
「あぁいいねぇ ・・・じゃ、貴女が跨る? それとも後ろからがいい?」
「・・・後ろから・・・そのあとはもうお任せします。」
「じゃ後ろから入れるよ!」
「うん‥入れて・・」
郁代はどうすればいい?という顔で英二を見上げる。
「俯せになって! 立ち膝して、ちょっと脚開いて!」というと
英二は郁代の体を返し、俯せにさせると腰を持ち上げるように抱え込む。
後ろから魔羅で郁代の秘所のまわりを二度・三度と擦りあげて、抱えどりの体勢になる。
魔羅が襞を分けて、ゆっくりズルリと挿入される。

・・あぁ えーちゃんと一つになる!・・・熱いのが入ってくる!・・・・
「アッ アッ! あぁ~ん!」
郁代の口からかすれた喘ぎ声が漏れ、這入ってきた魔羅の感触を確かめるような表情を見せる。
「あ~!郁代の中は気持ちいいよ! ・・動かすよ。」
英二がゆっくり動き出すと、郁代の秘所からグチャグチャとイヤらしい音が響き、汁が真処から溢れ流れ出てくる。
英二はゆっくり確かめるように腰を沈め、抜き差ししていく。
郁代は英二の固くたくましい物に突かれる度に悦びが深まるのを感じ喘ぎ声を漏らす。
「よくなってる! いいわぁー! ね、一杯動いて! 」
ぬるぬるしこしこ・・・・しこしこズンズン・・・本駒駆けや撞き回し逆手絡みと体勢を少しずつかえて、英二はそのスピードを変えながら、ぶすんぶすんと撞く。
二人の気分はその動きで次第にいよいよ高揚していく。
 
・・・背後から分け入り刺さる熱き物 突かれるたびに声昂ぶって・・・
 
「あっ あぁ あっ あぁ あーっ いい イイ もっと あぁぁ一杯犯して~」
郁代の気持ちはさらに昂ぶっている。
 
その時、ふいと、英二の動きが止まる。
英二は郁代の体を後ろから抱き抱えると、繋がったまま、にじるようにして移動する。
二人の姿を映す化粧鏡の前まで、そのまま這う形で連れて行く。
鏡の中には二人が真裸で繋がっている姿が映っている。
「ほら、見てご覧、郁代の中に僕の魔羅が突き刺さってるよ!」
と言いながら英二はクイックイッと奥に届けと腰を動かし始める。
「ウッ~ン! えーちゃん凄い、イヤらしいよ~、ハァ~ンハァッ! 気持ちいいよ~ 」
「ほら見て、僕が突いてると、郁代のお汁が流れ出て足に垂れて来てるよ、郁代って感度いいなあー イイよ! 凄くいい!」
「あ~ん、いや~、恥ずかしい、私がイヤらしい! ・・・あっ、いい! そこいい!」
英二は鏡の前で腰を激しく突き上げる。
鏡に映る郁代の喘ぐ色っぽい顔が堪らなく、その表情にそそられて、さらに激しく突き上げる。
郁代もちらと目を上げて鏡に映る英二と目を合わせる。
・・・あ~ん えーちゃんに貫かれて・・
 
・・・今君は鏡の中と我の中 壊れるほどに愛されていく・・・
 
英二の手が郁代の乳首とクリを玩び弄る。
郁代は弄られ激しく突かれ、喘ぎ声をあげる。
英二の激しい突き上げに郁代の足はガクガクして膝もついていられなくなっている。
「えーちゃん! ハア~ッ!アゥッ!もう・・・もうタメ・・・ア~ン! イッちゃう・・・ああイク、またイッてしまう…アッ!ハ~ン」
「まだダメ!」
「ダメ?、だめーーーーーっ! 狂う…もう狂っちゃう、これ以上しないでぇぇ…! 」
「いいよ、何度でもイッて…」
郁代の真処がキュッと締まり身体がヒクと痙攣する。
その味を楽しむように英二は郁代に体を重ね、抱きしめる。

しばらくして郁代が落ち着いたとみると、挿入したまま真後ろから郁代を抱きかかえて、胡坐をかいて抱っこするように腰の上に座らせる。乱れ牡丹の形になる。英二は郁代の耳元に口を寄せ、頭を撫で、また、ゆったりと肩や胸を撫でる。
 
・・・上りつめ遠のく意識を呼び戻す 甘き唇耳たぶを食む・・・
 
「ほら! この姿もちゃんと鏡で見てごらんよ。繋がってるところがもろに見えるよ。もっと足を大きく広げて・・ほら…お汁垂れてる。」
英二が腰を突き出す。
「あぁーん いや! いや~ん! ぬるぬるはいってるのが見える!…ねぇ気持ちよすぎる! あーん、いい、ハア~ン! ね、恥ずかしくて気持ちいい! アゥ~ン、えーちゃんいい!・・・でも・・えーちゃんはイカないの? よくないの?」
郁代は身の内に英二の怒張したままの魔羅を感じている。
「じゃ、こっち向いて! キスしながらしよう。ゆっくり身体回して、片足は僕の体の上を回して、向かい合っての抱っこだよ。」と乱れ牡丹から横抱きの虹の架け橋、そしてしのび茶臼になる。

「これは楽かい? キスもできるよ。君の息が甘い! ほら下見てごらん、見える?」
「見ながらするの? あ~ん、いや~」と郁代はしがみつき、口を寄せると舌を入れてむさぼるように吸う。それに応えるように英二は腰をグイグイっと突き出している。
「このまま僕が寝転ぶから、郁代は上で蝶のように舞ってね。」と織り茶臼の姿勢をとる。
「お互い指を絡めて、手の動きに合わせて揺すってよ。前後に突き出してバランスよくね。」
「こういう風に、前後に上下に腰動かせばいいの? あ、ぁ ぁ ぁ ここのとこいい!」
郁代の腰の動きが激しくなる。快感を導き出そうと上下にゆっくり動かしていたかと思うと腰を横に振りながらせり出したりグリグリ前後に痙攣させるように激しく動かす。英二もそれに合わせて腰を突き上げる。
 
・・・今まさに羽化した蝶が大空へ 舞い上がる時君を支えに・・・
 
「肩に足を乗せて 腰持ちあげて グイグイ脚に力入れて動かしてみて」といわれて、獅子舞の体勢になったり、また時雨茶臼に戻ったりしながら郁代は英二の上で舞う。ゆっくり又激しく、快感を湧き上がらせようともがくように腰を振る。
「アン アン アン アン アン 下からもついてくださいー・・」
・・・・ぁぁっ… ああイク、またイッてしまう…! えーちゃんも気持ちよくなってー まだイカないのーー 
「ね ね ね イキたい 一緒に! えーちゃん、スキ! イって!」
「よかった?」
「‥すごくよかった!‥」
と、下半身を露わにしたまま、郁代は英二にしがみついている。
英二はその郁代の体を強く抱きしめたあと、
「これは、…なに?」
郁代の秘所から引き抜いた濡れた指を郁代の顔の前に差しだす。
「いやっ!」見せないでっ、やだっ…、やだ、恥ずかしいっ、ああっ、…。
自分の分泌液で濡れた指先をみて混乱した郁代は思わずそれを口に含んでいた。恥ずかしいのか嬉しいのか哀しいのか、涙がこぼれる。
 
・・・指先を濡らす泉の残り香に なす術もなく狂おしく酔う・・・
 
差し出された英二の指先に悩ましく光を放つ液体を見て郁代は自分をいとおしく思った。
英二の愛に素直に応えている自分の身体がかわいいとさえ・・・
 
 
郁代をいとおしむように優しく抱きしめていた英二は、やがて覆い被さっていた身を離すと、また「見たい!」といいながら、乳房から腹へとなぞるように愛撫し、顔をだんだん下げて、やがて下の茂みを見下ろすように郁代の前にひざまずき眺めこむように構える。
「ああっ、いや…」明かり消さないままで見られる…、えーちゃんに、こんなに、濡れてる、私を、…。あ、あ、そこ…、恥ずかしい、…消して・・・。
いよいよイヤらしく濡らしたあそこを見られてしまうと思った郁代はまた早鐘のように胸を高鳴らせて、恥ずかしさでつい声を漏らしていた。
拒むようなささやきに思わず顔を上げる英二に、郁代はますます恥ずかしさがこみ上げてくる。
「…、あんまり見ないで・・」・・ああぁっ、見られてる… えーちゃんに見られてる!
浴衣はもはや着ているというものではなく裾はくびれた腰に捲り上げられている。下半身をすっかりさらした郁代は顔だけ横に向けるとじっと見つめる英二の視線を意識して頼りなげに恥ずかしげに太ももをすりあわせる。
「ステキだよ! いいよ! ステキだ!」
見事な裸身を見つめて英二は、はあっと息をつくと感嘆した声を漏らしながら、魔羅がビンビンにふくらみ妖しい熱気をはらむのを感じていた。
「…」見てる!、私の、あられもない姿が、見られてる!、…。
そこはむせかえるような色香を放っていた。
「…、恥ずかしい」いやぁー、見てる、…、えっ、どうして、感じちゃうの? …。
あふれるネットリした滴を意識して恥ずかしくていたたまれない気持ちになるのか熱い視線にさらされた女体は露出することで悦びを感ずるのか血を熱く沸騰させてか切なげにもだえた。
 
・・・こんなにもあなたを求めあふれ出す 泉の波に君を導く・・・
 
「ほら、僕のも硬くなってるよ!」と英二は郁代の手を魔羅に導く。
「…ああっ、えーちゃんも…、脱いで・・」私だけ、なんて、恥ずかしいわ、えーちゃんも…。
郁代は真処に顔を埋めようとする英二の頭をなでながら甘いささやきを漏らす。
そのおねだりに英二は躊躇無くブリーフをおろし、郁代の目の前で怒張して弾力のある棒をブルンとスイングさせる。
英二はその魔羅を郁代に握らせようと郁代の腰に頭を向け69の体勢で抱くように横になる。
英二の腰が郁代に近づき、目の前に熱気を放つ肉棒を見て、遠慮がちに手を伸ばした郁代は、少女のようなはにかんだ笑顔で英二の顔を見る。
「僕のも弄んでよ。」と英二がせがむ。
郁代はそれをいとしげに眺め、さすりあげ、
「…、口で…、していいの?」こんなこと言ったら、はしたない女と思われるかしら、…。でも、いいよね…、よくしてあげる、…わたしもしたい。
「僕のを握って舐めてしゃぶって!」
郁代の掌に伝わる魔羅の鼓動が熱い! うつむきがちに郁代はささやく。
すごい…、おっきい…おちんちん、…。私のせいで、こんなに、なったのよね…、うれしい、…。「ウフ、元気…、ステキ!・・」
郁代は気持ちの昂ぶりを抑えるように、ゆっくりとそそり立つそれの先端に唇を近づける。
「ちゅっ」ああっ…濡れてる!…、昂奮してる!、…。
ぬめり気を帯びた先端に軽くキスした郁代は、チロリと舌をだしてカリの部分を舐め回す。
「…気持ちいい?・・」私、うまく、できてるかな?…。
不安な郁代はそれを顔に出さずに艶めかしい笑みを浮かべて甘いささやきを漏らす。
郁代の舌の愛撫を見ながら英二は腰を突きだして郁代の導く快感に震える。
「硬いマラはおいしいかな?・・気持ちいいよ! もっとして・・どんどん硬くなってるよ!」
しなやかな指を絡めて優しくサオをこする郁代は恥ずかしそうに顔を向けてカワイイ笑顔を見せる。カリを含むと、唇でそれをシゴキながら舌で鈴口の割れた部分をチロチロと舐める。さらに英二の腰に手を当てて、サオの部分まで口に含むと潤沢なおつゆを絡めてビショビショにした魔羅を口に出し入れする。
「…ああっ、いいっ、ステキだよ!」
荒い息に紛れて声を漏らし、下半身から広がる甘い官能の喜びに浸っていたが、やがて英二は我慢できず郁代の腰に向けて身を傾けると郁代の秘所に顔をかぶせて舌での愛撫にかかった。
 
・・・唇を舌で濡らして誘惑し 昂ぶる君をなだめいとしむ・・・
 
「見えるように少し脚は開いて・・腰を突き出すようにして… 綺麗だ! ステキだよ!」」
英二は真処に顔を近づけ、ハァと熱い吐息をクリトリスから膣口一帯に吹きかける。ときには口をすぼめてフーッ、フーツと涼しい息を吹きつける。それだけでどこも触られていないのにまた郁代はじれるような新たな快感に襲われる。
舌が、割れ目に沿って下から上に舐め上げ、ヒダヒダをすくうように舐めていく。
「気持ちいい‥ 貴方の舌が私の中で・・・」と郁代は悶えていたが、そのうち舌の動きに思わず腰を浮かせたりする。
英二はさらに唇を唾液で十分に濡らして陰唇をさみ込み、軽くもむようにしたり、左右に軽くふってやる。舌を少し伸ばして今度はクリトリスを舐める。舌先がクリトリスを左右にころがすように舐めていく。
「そんなに優しく舌を動かしてくれたら‥もう、だめ‥‥‥」
さらに英二は鼻をつけ顔を埋めるように郁代の真処の中へと舌を入れる。
アーン、‥。だんだん足が勝手に開いていく! 貴方を感じて余計濡れていく! あうっ、ああっ、はあっ、ああ…
「もうダメ‥‥いっちゃう あーん‥‥いっちゃう!」あっ、くうっ、んっ
郁代が感じていると思うと英二の魔羅が固くなる。郁代にもそれが判り、さらに快感が膨らみ増して、魔羅をしゃぶり捏ねる。
英二は顔を郁代の真処にぴたっとなすりつけるようにして吸ったり舌で舐め回したりクリトリスを突いたり、鼻でクリトリスを押したりと郁代をメロメロにしょうと顔全体で愛撫する。
 
・・・愛される喜びに酔い崩れいく 身体の全てが君を求めて・・・
 
二人が奏でるチュウチュウ・ズルズル・グチュグチュ・ピチャビチャという卑猥な音が響き、二人は互いに高まるのを感じていた。
「よかったらイッチャッテ! 気持ちいい? イケル?」
「あぁー いい! もうダメ‥‥またいっちゃう! あーん‥えーちゃんも一緒にイってー!」
「イキそうな時は腿と膝で私の頭を強くはさみつけて! 腰も振って! ぁっ 郁代がヒクヒクしてるよー!」
「ぁぁぁいい! えーちゃん、いっちゃって! イクー!」
「いくっよ! 一緒にだよ! ぁぁぁいい、出る! あぁぁぁぁイッー!」
と、二人は69の体位のまま「千鳥の曲」「二つ巴」から「椋鳥」と互いの秘所を咥え、郁代は英二の巧みな舌口の振る舞いに悶え、英二は郁代の口中に熱い精液をドドッと放出して、共に果てたのだった。 
 
・・・口いっぱい君が溢れて声も出ず ただ喜びの涙が伝う・・・

「えーちゃん! ア~~!  ぁぁぁいい! イクー!・・」
郁代は一気に頂上に駆け上り、苦しいばかりに悶える顔をしてよがり声を上げ、体を弓なりに反らせ、ひくひくと波打って押し寄せる快感に身体を痙攣させる。
「…あーん ひくひくしてる…私…イッちゃったぁ…」
郁代は果てた英二の精液を口に熱く飲み込むと、ぐったりとして暫くの間は荒い息をしている。花びらの一枚一枚が執拗なまでに舌でしゃぶり尽くされて、唾液と愛液が溶け合って溢れて太ももの内側を伝うのが、郁代には分かった。
・・出逢ったばかりのえーちゃんに絶頂に導かれ、恥ずかしいほど乱れてしまった、・・でもよかった!
郁代は口の中に残る放出された英二の液をもう一度味わうようにゴクンと飲み込み、
「…、もう、すごくよかった…、ウフッ、えーちゃんも、本当にいっちゃったね。・・・嬉しい!」
英二はそんな郁代の身体のあちらこちらに愛しげに口づけしながら、身をずらして、髪を撫でて優しく唇を寄せる。
「よかったね。・・そんなに欲しかったの。でも、貴女のような可愛い人が、私に玩ばれてこんなにもだえてくれたのが嬉しい…」
「いや~ん、そんなこと言わないで・・えーちゃんが上手だっの・・何だか恥ずかしい。」
 
・・・初めての庵りの夜に満開の 花の香りが満ち溢れてる・・・
自分を隠すつもりは無いと思いながらも初めての夜に戸惑いを感じるのは仕方がないこと。
身体もそして心の奥までも英二に見られると思うと郁代はやはり恥ずかしさを抑えきれない。
せめて暗闇ならそんな気持ちも薄まるなるだろうと郁代は英二に灯りを消して・・・とお願いする。
灯りを消した中でも郁代はまだ恥ずかしさを消すように目を閉じる。
英二の指が身体をすべる時、暗闇であるがゆえ全ての感覚がその動きに集中して、余計に感じてしまうようだった。
そんな身体の奥からしびれていく感覚に郁代は思わず声を上げてしまう。

「こうして後ろから抱き締められるのが好き?」
「えー・・・小さいけれど胸の先にもキスして、そうすればもう身体中ズキッと来ちゃうかも。」
英二は、背後から郁代の浴衣の身八口から手を入れると襟をいくらか広げ、そっと乳房のふくらみの周辺を掌で、それから乳房を下から柔らかく、包むように揉みあげる。
かわいい乳首はもういくらか固くなっている。英二は乳輪の周りをゆっくりと触ってさらに乳首が固く勃起するのを待ち、中指と親指で乳首の横を刺激しながら、乳首の一番上の先端を優しくトントンと叩いたり息を吹きかけたりする。

・・・肩越しにかかる貴方の甘い息 身をよじるほど強く染み入る・・・

郁代を背中から抱く英二の息が耳元で感じられる。その息が耳にかかるたび郁代は身体が崩れそうな感覚になる。
背後から回された英二の手があわされた浴衣の襟元を緩めて入ってくる。
「あっ・・・」指先が乳首の先に触れた瞬間、郁代は思わず小さな声を出していた。
英二が浴衣の中の郁代の小さな胸をすっぽりと手で被い優しくその手を動かす。
その動きにあわせ郁代の切なそうな息遣いが静かな部屋に響く。

「すごく感じるの」
「顔見てしたいな!」
と英二がねだると郁代はいいとは言わないものの首も振らないで目を瞑っている。
英二は消されていた灯りをつけ郁代を見つめる。
「背中や首にもキスしてほしいかな? その後どうしてほしい?」
「・・・えーちゃんの好きなようにしてほしい・・」
郁代は閉じた目をいくらか開け、見つめて甘えた声を漏らす。
英二はもんでいた手を引き抜き、襟元をもどかしげにぐいと広げ胸のナマ肌を露にすると、乳房に口を近づけて、乳首を唇で包み込むように口に含む。そして、また丹念に両方の乳首を舌で転がすようにしてから軽く吸引するように吸ったりする。
乳首が固くなるのが感じられ、あっ、そこ…、ああっ、気持ちいい、…と郁代は思うものの声には出せない。
「身体中ズキッと来た? 背中も首にもキスしてるよ、・・・まだまだ濡れてない?」
丹念に乳首を舐めながらも英二の手は、やがて下へ移って、ゆっくりと浴衣をめくりあげる。
すぐに英二の手は郁代の真処の上に達し、ショーツの上からふっくらした毛の様子を撫で探り、陰唇の膨らみを優しく撫でる。
「…、優しくして・・ね・・」やっぱり電気は消してくれないんだ、えーちゃんはそのほうがいいのかなと、郁代はドキドキと胸高鳴らせ、思わず腰を引いてしまいそうなのを我慢してむしろ浮かすようにしながら、郁代は甘えた声でささやく。
鼓膜をくすぐる甘えた声を漏らしてうつむく郁代の顔をのぞき込んで英二は、はにかむ郁代のかわいらしさに我慢できず再び熱い唇を重ねる。
「は…、はあっ」とキスを受けた郁代も応えるように唇を合わせて口を開くと、押しつけてくる英二の唇に舌でなぶるように応える。
キスに応える郁代に昂奮しながら英二は股間を這わせていた手をついに湿ったショーツの中に差し入れる。
「あんっ、だめえ…」と思わず声が漏れる。あ、そこ…、いきなり、なの、…。
ショーツの上からいきなり核心に触れてきた英二に、郁代は逃げるように唇を離すとまさぐる英二の手を押さえる。
太ももの奥にかわいらしいショーツが見え、恥ずかしげな仕草を見せる郁代に、英二は頭に血がのぼりそうになって小さく息を吐いて気を落ち着かせて、ささやきかける。
「貴女のを見たいな!」
黙ったまま横を向く郁代の顔をのぞき込んで英二は、昂奮した熱い息を恥じらう郁代の横顔に吹きかける。

・・・藍色の浴衣に咲いた紅い花 手折るがごとくに君に乱され・・・

硬く閉じ乱さぬようにあわせていた浴衣の裾は余りにも無防備で紅い花模様はすぐに英二の手で広げられていく。
「見たい!」という英二の言葉に応えて、郁代は浴衣の中からさらけ出された自分の足を英二の前で静かにひろげていった・・・。
迫る英二を見て郁代は、とまどう自分を知られたくなくて「そうよね…、逃げちゃ、だめ、…。」と自分に言い聞かせていたのだ。恥ずかしい気持ちを押し殺して「いいわ、見て!」というように自分で腰もちあげ、ショーツを脱がしてほしいというように見つめ返すのだった。
そんな強がるようなけなげな郁代の態度を英二は可愛いと思い、いよいよ気持ちを高めている。
英二が薄絹の上から指を真処の溝に沿って滑らせ撫でたり押したりしていると、だんだん気持ちよくなっていくのか郁代は腰をもじもじさせる。
抱きつくように覆い被さっていた英二は郁代の傍らに身を横たえると、横から抱きしめるようにしながら足の膝を撫で、その裏から腿へと擦る手を動かし、ショーツの淵をたどるように撫でていたが、やがてショーツに手を掛けるとゆっくりとめくり下ろし始めた。
腰肉をなぞる指先がショーツをズリおろす感触にゾクゾクしながら、郁代はショーツの湿り気を意識して恥ずかしい気持ちが湧き上がって、思わず英二の手を押さえたくなるだがそれを懸命に我慢していた。
横ろから抱きついて英二は、張ってきた魔羅を柔らかい郁代の尻に押し付けすりつけるように腰を動かす。
「ああっ、あんっ…」あついっ、お尻に…、おちんちんが、…。
抱きしめられた郁代は手の愛撫に軽くのけぞると、いい匂いのする髪を乱して英二の顔になでつけ荒い吐息を吐く。
「いいね?」
自分で脱いだほうがむしろ恥ずかしくないのか、それとも脱がされるのかと、郁代が迷っているうちに、英二はショーツをつまみ、するりと剥くように一気にくるぶしまで滑らせていた。

・・・溢れ来る思いが潤す我が泉 隠すすべなく君を導く・・・

恥ずかしいと思う気持ちが英二によっていつの間にか喜びに変わっていく。
はやく英二と一緒になりたいという気持ちだけが郁代の心を一杯にしていく。
身体の芯からとろけていくような感覚に酔いしれているようだった。
「ああ・・・エーちゃん!」

英二は、乳房を揉み下しながらもう一方の手を茂みの奥に忍ばせる。
「あ、そこ…」だめえ、恥ずかしい、…。
股間をまさぐる手にやはり腰を引いしまうが、郁代はもう自分が濡れ濡れになっているのを感じながらも、「ダメ」というセリフを何とか飲み込んで体を英二に任せる。
「濡れてるね……スキだよ」
かすかに震える郁代に意識しない加虐心に囚われて英二は、耳元に湿った息を吹きかけて辱めるようなセリフをつぶやく。
「いや、言わないで…」恥ずかしい…、淫乱な女だと思われちゃう、…。貴方の手がやさしく動くと、ほら、もうじつとりと‥
恥ずかしそうに身をよじり、お尻にすりつけられる怒張した魔羅の感触に郁代はますます昂奮して行く自分が止められない。
やがて指先が濡れたスジの奥に入り込んゆき、割れ目がそっと左右に広げられる。
それと合わせるように英二は親指と人差し指で固い弾力を返すピンクの乳首をつまんで力を込めると恥ずかしいセリフを言うように迫る。
「もっと触って欲しいかな?、いいって言って! 真処が濡れ濡れで気持ちいいって言って・・・」
「あ、お願い…、痛くしないで… 」言います…、私は…、濡れ濡れ…です、キモチイイです。・・でもやっぱり…恥ずかしいっ、…。あ、出ちゃった?、…。ああ、気付くかしら、…。
「気持ちよくなったら股を広げて!」
英二は郁代の真処に、指を入れ、押しつけ、掻き回し、撞く。
あ、もうグチュグチュ、・・ヌルヌル、ツンツンツンツン…っと早くリズミカルに撞いてあげる。優しく撞きながら強弱をつけて。あなたは意識がおかしくなってしまうくらい感じちゃってください…。ツンツン ヌルヌル グシュグシュ ツンツンツン シコシコ …。さあ、どんどん撞くよ。

するとその英二の指の動きに反応して郁代は腰をくねらせる。
「あ、そこ、あっ、ああっ…」あっ、また、ああっ、そこ、だめ、ああっ、気持ち、いい、…。
ネットリした汁に浸った白い突起をイジられた郁代は、色っぽい吐息を漏らしてわき上がる官能の喜びに火照った女体をよじる。
自ら女体の昂ぶりを告白した郁代は羞恥心と悦びとで魅惑的な女体をよじると同時に秘所からさらに愛液を漏らしていた。

・・・君の手で導かれ行く喜びに 乱れるほどに酔いしれていく・・・

英二の手の動きに郁代は自制心を失くすほど感じていた。どうしようもなく恥ずかしいほど濡れてて抑えきれない思いが声になって出る。そして自分から英二を求める気持ちになっていた。


指先を濡らす温かい湿り気に英二はさらにサディステックな昂ぶりを覚え、ふくらませた魔羅を柔らかい郁代の体にすりつける。
「気持ちいいの? もっと気持ちよくなる?」
「本当にすごく感じてる。えーちゃんどうしたらいい? すごくいい! あーん‥もっと欲しくなる。だけどえーちゃんズルい。こんな気持ちにさせてしまうなんて。」あーん‥ どしたらいいの・・ドンドンよくなっちゃう・・・
英二は突く速度をどんどん早くしていく・・・。
イっちゃうかな。イケルかな。。クネクネ腰を動かしてね。ム ム ム ム! 気持ちよくなってる? ム ム ム ム! と英二は指の動きを速める。
「愛してるよ郁代!」
「もうダメ‥‥いっちゃう!」 あーん‥‥いっちゃうよー! あうっ、ああっ、はあっ、ああ…あっ、くうっ、んっ、い、いっぱい、ああっ、えーちゃん!イッチャウよー あうっ、くっ、ううっ、…。
英二の指に玩ばれて郁代は腰を上に突き出すようにして郁代はそのまま英二にきつく抱きついて・・・果てた。

・・・溢れ出る泉の底を探られて 波立ち揺れて声も乱れる・・・

郁代と英二とにやっとのことで実際に出会う機会が訪れたのは、メールの交際をはじめて一年半ほど経っていただろうか。
待ち合わせていたのは、木曽路の南端の駅だった。
逢う前は二人とも実際に顔を合わせるのはそれぞれが期待外れでしらけてしまったらどうしようと不安を抱いていた。
互いに「ドキドキだね」とメールしあっていたが、改札口では、はじめて顔を合わせるというのに、二人とも笑顔で、旧知の仲のように「やぁ」と手を挙げて駆け寄った。
 
・・・滑り込む電車の音に深呼吸 お願い最高の笑顔を私に・・・
 
会うことを決めてから、郁代は遅いようで早く、早いようで遅く過ぎていく時間を不安と期待で気持ちを揺らしながら過ごしていた。
「神様お願い。今日だけ、今だけでいい。ちょっぴりでいいからステキな笑顔を与えて下さい・・・」
逢いたいと強く願ってはいたものの、いざその時がくると自分に自信が持てない郁代は怖くて仕方がなかった。
英二さんはどう思うのだろう・・・こんな私を見て。
せめて今日だけでいいから、ステキな女性になれたらと神様に切なく願いながら電車が入ってくるのを待っていたのだった。
 
降りてくる人々の中から英二の姿はすぐにみわけられた。
目が合った瞬間、それまでの不安はうそのように消え去り、硬かった心が優しく溶けていった。
「やっと逢えたね」素直にそして自然に英二にそう言えた。
 
 
駅から数分の川の左岸に公園があり、まずは二人はそこに向かった。
公園の入口が解りずらく迷いながらではあったが、たどり着いた公園の中には「女夫岩」といわれる見事に男と女のシンボルの形している自然石が対に小道を挟んで置かれていた。男岩の高さは約8m、女岩が高さm-1.jpg4mで、自然石のものでは日本一というもの。
英二がまずここを訪れることにしたのは、たくらみだったのだろうか。
二人でこの巨大な陰陽石をみていると、なんともこの形である不思議さと二人の仲の不思議さとを感じるのだった。
この時にはもう二人の間には初めて出会うという心理的隔たりはなくなっていた。
傍らの碑には、吉野秀雄の歌が刻まれている。
「男(お)の根岩 女(め)の陰石(ほといし)にきほえとも 道をへだてて合はなくもあはれなり」とあるが、これが「合う」姿は壮観であろう。   
郁代は、その大きさにか、形のリアルさに驚いて、「きゃー」っと口元を抑えて笑ってしまった。
傍らには和合の神を祀る小さな社祠があり、二人並んでお参りした。
 
・・・揺るぎなき巨石の元で手をあわす 重なる想い永遠(とわ)であらめと・・・
 
何故英二がこの公園へ誘ったのか郁代はまったくわからなかった。ただ笑いながら英二が指を指す大きな岩を見てその形が意味するものを初めて知った。
戸惑いと言うよりは英二のいたずらな心が郁代にはとてもいとおしく思えたのだった。
長い年月を向かいあいながらたたずんできた巨石。自然のいたずらと言うには交わる事の出来ない二人の切なさも感じないわけにはいかなかった。
それでもお互い揺るがず永遠に並んで語らう二つに、郁代は自分達を重ねてその元にある小さな祠に手を合わせていた。
英二との想いがどうか永遠に続きますようにと・・・。
 
このあと向かったのは、木曽路の最南端に位置する宿場町「馬籠宿」。ここは明治28年の大火で、江戸時代の建物はその姿を消してしまったが、現在は地元の人々の努力で当時の町並みが再現されて江戸時代を彷彿とさせる家並みが連なっている。
二人並んで平日の観光客の少ない通りをゆっくり歩いた。
通りの中央は石畳が敷き詰められ、両脇には格子のある民家、資料館、茶屋、水車、土産物店などが並んで風情ある雰囲気を醸し出している。ここは、文豪島崎藤村のふるさとで、「夜明け前」の舞台になったことでも知られ、宿場のほぼ中央の本陣跡地には「藤村記念館」が建てられている。
二人は宿場を抜けて、妻籠方面への道をたどった。
 
・・・歩を合わせ並び行く道石畳 指差す先に八重のドクダミ・・・
 
雲が多く雨が落ちてきそうな日だった。
「少し肌寒いね」そう言った郁代に英二は自分が手に持っていた上着をそっと掛けてくれた。
何気ないそのしぐさが郁代にはとてもうれしく思えて心まで暖かくなった。
ずっと前からこうして二人で歩んできていたような錯覚もする。それは出会ったばかりだというのに何もかもが自然に流れていくからだった。
石畳の道の横には手入れが行き届いた花が綺麗に咲いていた。ただ、二人の目に止まったものはひそやかに咲く山野草だった。
白い小さな花が八重に咲くドクダミ・・・。きっとこの花を見るたび今日の事を思い出すんだろうなと、郁代には忘れられない思い出の花になるのだった。
 
 
 
馬籠宿を過ぎたあたりから見える美しい山々の重なりと青い田と空とが作る景観はいかにも落ち着いた田園風景で、そこに二人で身を置くとそれがとてもともにいるにふさわしい場面にみえたのだった。
「こんなところに二人で住みたい。」と、郁代は英二に寄り添ってつぶやく。
「これから行く庵もこんなところだよ。山を背に、田圃と杉と竹に囲まれている。」
眺める二人を風が心地よく包んでいた。
 
・・・道端にひっそりと立つ道祖神 二人の歩みを優しく見守る・・・
 
道を引き返し、蕎麦屋で取り留めのない話を続け、寄り添うように座った二人は手を取り合い、指を絡めていた。
指と指は互いに求め合うように絡み付き、それが身も心も一つになるような感覚を導いていた。
 
・・・絡めあう指先伝うぬくもりが 二人を一つに溶け合わす・・・
 
その絡めた指をほどけずにその心地よさに酔っているうちに日は暮れかかった。
 
・・・一時も離さず繋ぐ君の手が 心を熱く導いていく・・・
 
英二の庵にたどり着いた時は夜も深まっていた。
枝折戸を押して中にはいると、庵は二間ほどの小さな茶室づくりで、ダイニングキッチンだけが現代風になっていた。
玄関を入ったところで二人はどちらからともなく寄り添い抱き合った。
ただ言葉もなくしっかり抱きあうだけで心が通い合うようだった。
英二が郁代の顔を起こすように両手で挟み、見つめ合っていたが、やがて郁代の目が閉じられて英二の唇が郁代に唇に重ねられた。抱きしめた手に力が入り二人はさらに身を強く寄せ合う。
それが最初のキスだった。
 
・・・初めてのキスに身体を震わせる まるで少女の想いのように・・・
 
玄関を閉めるのももどかしいほど、すぐにお互いの身体を寄せ合い抱き合った。
郁代は英二の胸に抱かれる事をどれほど望んでいただろう・・・
目を閉じ英二と唇を重ねた時涙がにじみ出るのがわかった。郁代は自分が今少女の頃のような素直な気持ちになっていることに気がついていた。
お互いを確かめ合い心が潤った二人は、抱き合った身体を離しお互いの顔を見て少し照れたように微笑みあった。
 
「気持ちを楽にゆっくりしてね。」
「うん、えーちゃんとゆっくり過ごしたい。」
これまではメールでエッチなやり取りもしていたとは言っても、人妻である郁代には泊まっていくという決心をしたものの生身を合わせる戸惑いはある。
そこを乗り越えようとは思うのだったが、軽い食事のあと、英二の一緒に風呂に入ろうと誘いに、郁代はやはりまだ英二に裸体を晒す気にはなれないのだった。
英二が浴びたあと入れ替わるように風呂に入り郁代は自分の乳房を英二がどう慈しむのかを思った。
その後の風呂上りのゆったりした時間を楽しもうと、ハムとチーズを海苔でくるんだ簡単な摘みでふたりはワインを酌み交わす。
郁代は風呂上りに浴衣に着替えていた。
「こんなにゆったりした気持ちになっていいのかな?」
「どうしたらいい?」
 
・・・向かいあいグラスを合わせ見つめあう 首筋までもワインの色に・・・
 
郁代は少し酔いがまわって気持ちよくなったのか、ソファーに並んで座って指を絡めながら英二の肩にもれている。
「あまり飲みすぎないでね。」
英二が首を回して郁代に額に唇を寄せると、郁代は目を潤ませて抱きつく。
英二がシャンプーの香りに潤んだ髪を撫でながらそっと唇を寄せると、郁代も応えて唇を開く。
そっと触れるほどのキスは、やがて互に舌を絡めてのむさぼるようなキスになっていった。
 
・・・飲み干したワインが身体を染めるとき 醸し出される甘いためいき・・・
 
初めて英二と過ごす夜に郁代は少なからず緊張をしていた。待ち望んだ事とはいえ不安が心を固くしていた。
グラスを合わせる軽い音が二人の夜が始まる合図のように、郁代は心を決めたように注がれたワインを飲み干していた。
英二はそんな郁代を笑いながら見つめゆっくりと飲み始めていく。
緊張していた気持ちを解すのには、お酒の弱い郁代にはこの一杯のワインで十分だった。
浴衣のあわせからのぞく郁代の首筋はもうワイン色に染まっていた。気持ちが和らいだ郁代は自然に英二に甘えるように身体を預けていく。
 
「目をつむってるの? このまましていい?」
郁代を膝の上にかかえるようにして抱いていた英二が手を郁代の下の方へと移動させ、浴衣の裾をめくって手を差し入れようとすると、
「いきなりなんだ。優しくキスをつづけてほしいのに。髪をあげて耳元にも・・・身体中がジーンとしちゃうような優しいキス。」と郁代は笑いかける。
英二は太腿にかかっている手を抜くのも惜しく暫らくあたりを彷徨ってときに中心部に触れようとするが、郁代が身をよじるので裾から手を抜くと耳を軽くかんだり襟足に息をかけたり舐めたりし、浴衣の上から体を優しく撫でて、
「どうしてほしいの?」とじらすようにいう。
「このあとは・・・えーちゃんの好きにして。」
「じゃ、やっくり脱がせておっぱい撫でる?」
「うん。・・あ!電気は消してね。暗くして・・・お願い。」
「目を見ながらなんてしないの? 」 
「えーちゃんの目を見ながらなんてとてもダメ! 暗くして、目は瞑っちゃいます。でなきゃとても無理。」
「目瞑ってひたすら感覚を楽しむのかな?」
「そんなんじゃないのに・・・」
英二は郁代の身を抱えるようにして和室に移り、敷いてある布団に横たえる。郁代は目を閉じて静かに身を任せている。
「どこかで自分を抑えてしまいます。これは性格だと思うんだけど・・・だけど・・・何だか変わってもいいんだと思えるような気がします。えーちゃんが望むなら? というか、自分を出してしまう私をいいと思ってくれるなら。・・・」
「それがいいよ。いいときは声も出してね。 思い切り自分を出してくださいよ。その方が僕がいいのだから! そうだ、今日はリードしてもらおうかな。」 
「初めての夜なのにそんな事出来ないでしょ。えーちゃんにお任せ。でもやっぱり上はダメかも。・・・あぁもう ちょっとドキドキしてる。あ!電気は消してね。暗くして・・・お願い。」
英二は後ろから郁代をそっと抱きしめ、その力を加えながら足を絡めていく。
 
・・・戸惑いを暗闇の中に押し隠し 愛しき君を手繰り寄せいく・・・
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