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「官能短歌・性愛短歌・エロ短歌」といわれる色事を主題に啾(な)き疼(うず)く濡れ場を詠んだ愛の和歌とその官能短歌による歌物語
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A
胡蝶舞ふ桜吹雪の池の辺に迷へる魂の誘はれなまし

咲き満つも滾(たぎ)る思ひや身を寄せて桜樹(さくらぎ)の澪(みお)ひたと聴きをる

花影の揺るる川面に漂へる舟の行方に魅入る黄昏(たそがれ)

B
桜散る川辺の道に舞ふ蝶の戯(たは)るる如くふたり歩(あゆ)めり

胡蝶舞ふ苑の下草湿りたり咲かむを待ちて露の置きしか

春の日のうららに舟の花乱し挿しゆく棹やしづく光れる

C
(いざな)ひて桜舞ひ散るもとに抱く君のやは肌淡々染まる

手に靡く苑の下草湿りたり窪やかに待ち我を呼ぶ露

春あらし乱れて舟は浮き沈む棹差す人の声荒がりて



E
妖しくも桜舞ひ敷きさえずりの移り行く先待ちて開かる

さらけだす身に手も触れず見なぶるにゆるゆる濡れて熱くなる君

溺れゆく底無き君の沼深く極み果てんと身の沈みゆく

F
ゆるゆると焦らしてそっと紐解いてあなたの熟れた果実貪(むさぼ)

喉鳴らし脈打つ我を頬張りて瞳妖しく濡れて見詰むる

忍び入る指の動きに声漏らしダメといひつつ腰揺らす君

G
見つめつつ「逝くわ、逝って」とせがまれて太きが更に漲るを待つ

挿すほどに熱く猛りて脈打つを淫らに蠢き襞絡みつく

「もっと強く! アァ、もうダメ!」とつき上げる腰を抱(いだ)きてさらに漲る

漲りて抜かんとすればまだだめとキュッと締めつく君に捻じ込む

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